建設業は社会資本整備を担い、災害時には地域の安全を守る要として重要な役割を果たしています。しかし、建設業界では労働力の減少と高齢化が進行しており、この課題を解決するために、建設DX(デジタルトランスフォーメーション)が注目されています。
今回は、建設DXの概念や建設業界の課題に焦点を当て、実際の事例を交えながら詳しく解説します。
- 建設DXとは?
- 注目される背景/課題
- 導入メリット
- DXを実現する技術
- 導入事例
- まとめ
建設DXとは?
建設DXとは、建設業界にAIなどのデジタル技術を導入して、業務効率化をはかり、これまで行われていた建設業の仕事のやり方やビジネスそのものを変革することです。これによって、現在建設業界が抱えている様々な課題を解決し新たな強みにしていこうという取組みです。
現在、大手建設企業から建設DXの取り組みが始まっており、中小建設企業でもDXで成果を出している事例もあります。
<DX(デジタルトランスフォーメーション)とは>
デジタル技術の発達によって人々の生活をよりよくしていこうとする取り組みのこと で、ビジネスモデルの変革が企業に求められています。
注目される背景/課題
2025年以降、日本は超高齢社会に突入し、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となると予測されています。この背景から、少子高齢化や生産年齢人口の減少などの社会的な課題に対処するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進がさまざまな分野で重要な課題となっています。特に、建設業界では現場や製造工程が多数あり、その分従業員数が多いため、DXの実現が急務とされています。
導入メリット
建設DXに取り組むことで得られるメリットを解説します。
・業務効率化がはかれる
建設DXの大きなメリットとして、業務の効率化が挙げられます。
デジタル技術を活用することで、図面や測量データから3次元モデルを作成すると同時に、設備設計から仕上げまでの様々な情報を一元管理できるようになります。
・人手不足の解消につながる
DX化によって様々なデジタル技術を導入することで、人手が少なくても業務を進めやすくなります。
ドローンや自動制御技術などを活用して、作業員の業務負担軽減や長時間労働の改善につながり、省人化がはかることができます。
・技術継承が進む
熟練の建設技術者のノウハウをデジタル技術に記録することで、簡単に再現できるようになりノウハウや技術の継承を進められる可能性があります。
DXを実現する技術
建設業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組み事例は増えており、以下にいくつか具体的な例を紹介していきます。
・AI(人工知能)
AIを使用して建設プロジェクトのスケジュール、コスト、リスクを予測し、最適な意思決定をサポートするプラットフォームが開発されています。これにより、プロジェクトの管理と計画が向上し、問題の早期発見が可能となります。
・ドローン技術
ドローンとは、カメラを搭載した自動制御や遠隔操作が可能な無人航空機を指します。
人の目が届かない箇所をドローンによって確認できるため、特に測量や高所の点検に役立てることができます。
正確な地形情報を素早く取得でき、作業効率の向上が期待できます。
・クラウドサービス
利用者は、インターネット環境と各ツールのアカウントを持っていれば、どこにいてもサービスを使用することができます。
インターネット環境さえあれば、どこにいても利用できるので、例えば、本社と建設現場が距離を意識せずリアルタイムで工事状況を共有し、指示を受けたり進捗を確認したりすることが可能になります。
システムの維持や保守点検はクラウド提供事業者が行う為コスト削減にも繋がります。
導入事例
・CuGo V4導入事例_橋梁点検ロボット(ジビル調査設計株式会社様)
https://cuborex.myshopify.com/blogs/case-study/cugo-v4-zivil
・CuGo MEGA導入事例_遠隔操作人型ロボット(三菱電機株式会社様)
https://cuborex.myshopify.com/blogs/case-study/cugo-mega-diaroid
・CuGo V3 導入事例_追従型ブドウ運搬ロボット(個人ユーザー様)
https://cuborex.myshopify.com/blogs/case-study/cugov3-tang
・ 一輪車電動化キット E-cat kit導入事例_都心部の狭あい道路工事
https://cuborex.myshopify.com/blogs/case-study/dourokouji
・一輪車電動化キット_住宅基礎工事の生コン打設作業
https://cuborex.myshopify.com/blogs/case-study/kisokouji
まとめ
建設DXは、建設業界において新たな可能性を開き、プロジェクトの効率性と持続可能性を向上させるために重要な役割を果たしています。デジタル技術の進化と業界の採用が進むにつれ、今後の建設DXにはますます注目が集まるでしょう。